防災士のコラム
防災士の目線で災害について考え、災害に強いLPガス設備について知っていただく
2007年7月16日午前10時13分、新潟県中越沖地震(M6.8)が発生し、柏市や刈羽村を中心に大きな被害をもたらしました。 震源の深さは、2004年新潟県中越地震と同様に浅く約10~20kmといわれています。 本震の発震機構は、北西~南東の向きに圧縮軸を持つ逆断層型であり、その後の解析の結果、断層面は、大局的には海側から陸側に向かって深くなる南東傾斜であるという見解を政府の地震調査委員会がまとめています。 この地震により、新潟県長岡市、柏崎市、刈羽村、飯綱町で震度6強、上越市、小千谷市、出雲崎町で震度6弱を観測しました。 自身による被害は、全体で住家の前回1,319棟、半壊5,621棟、死者15名(うち災害関連死4名)、重軽傷者2,345名となっています。 家屋の被害が特に大きかったのは柏崎市で、大部分が老朽化した古い木造家屋であり、重い瓦屋根であるうえ、筋交いの入っていないもの、壁の少ないものだどが目立ったそうです。 死者のうち10名は、倒壊した木造家屋の下敷きになって死亡しており、いずれも70~80歳代の高齢者でした。 大規模災害が起きると、高齢者のような災害時要配慮者にしわ寄せが及ぶという構図をまたも具現化したと言えます。 震度6強の揺れに見舞われた東京電力・柏崎刈羽原子力発電所では、敷地内で大小3,100余りのトラブルや被害が発生しました。
発生当時に3号機の建屋わきにある変圧器から出火し、鎮火までに約3時間を要しました。 1号機では、原子炉複合建屋の地下5階に約2,000tの水が流れ込みました。 これは、地中に埋設したいた消火用の配管が破損し、そこから出た大量の水が地盤沈下により生じた地下1階の電気ケーブル引き込み口の隙間から流れ込んだもののようです。 地震5日後に公開された映像を見ると、原子力発電所の敷地内は、各所で地盤の液状化が原因とみられる亀裂や段差などが生じており、道路が大きく波打っていることが分かりました。 稼働中の原子力発電所が震度6強の揺れに見舞われたのは世界で初めてでした。 それだけに、全国各地の原子力発電所について耐震性の総点検が求められていたのですが、十分に進まないうちに、2011年3月11日、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)によって、東京電力・福島第一原子力発電所に極めて重大な災害が発生し、深刻な事態が現在も続いています。 コメントの受け付けは終了しました。
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