防災士のコラム
防災士の目線で災害について考え、災害に強いLPガス設備について知っていただく
2004年10月23日午後5時56分、新潟県中越地方を激震が襲いました。 地震の規模はM6.8、典型的な内陸型直下地震でした。 震源の深さはが約13kmと浅かったため、地表は激甚な揺れに見舞われ、川口町(現長岡市)で震度7、小千谷市、山古志村(現長岡市)、小国町などで震度6強を観測しました。 震源域を中心に多数の建物が崩壊し、ライフラインも寸断されました。 道路も各所で損壊し、交通路が途絶し、上越新幹線の「とき325号」が脱線しました。 また、魚沼丘陵を中心に多数の土砂災害が発生して、多くの集落が一時孤立しました。 じしんによるし地震による死者は、関連死を含めて68名。 住家被害は、全壊家屋3,175戸、半壊13,810戸となっています(2009年10月21日消防庁による) 中小の都市部と共に山間部での土砂災害が顕著で、東山丘陵・魚沼丘陵のいたるところで大規模な地滑りや斜面崩壊が発生しました。 砂防・地すべり技術センターが航空写真から判読したところによると、山地の崩壊は、3,791箇所にのぼりました。 特に山古志村では、崩壊した大量の土砂が、村を流れる芋川を5か所せき止め、上流側に河道閉塞(天然ダム)が生成された。 5か所のうち2か所の天然ダムがとくにおおき大きく、日々水位が上昇して川沿いにあった家屋が次々と水没していきました。 もし、せき止め部分が決壊すれば、大規模な戸石流が下流を襲い、大災害になることが予想されていました。 そのため、決壊を防ぐための砂防工事が国の直轄事業として行われ、現在は事業も完了し、地域の安定化がもたらされています。 この地震では、多くの集落の孤立化が防災上大きな問題となりました。
日本の国土の7割は山地であり、山間部には多くの山村が点在しています。 しかも過疎化の進んだ山村は、高齢者のような社会的弱者だけが取り残されていて、緊急時に速やかな行動ができない人々の集まりになっています。 その意味からも、この地震を契機に山間部に点在する集落の孤立化対策をどのように進めていくかが改めて問われてきました。 コメントの受け付けは終了しました。
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